ドイツ陸軍 ピークオイルに対して強い危機意識

流出文書から、ドイツ陸軍がピークオイルに対して強い危機意識を持っている事が分かりました。


・過去5~6年の間に、約20の政府組織または非政府組織から、近い将来の深刻なエネルギー不足の対策が文書化され発表されました。

・しかし、大半の国の政府は、危機が表面化するのを待って、表立った動きを見せていません。

・例外的に、現実的な対応を求められる軍事部門は、エネルギー不足に強い危機意識を持っています。

・昨年は、二つの軍事組織が近い将来の原油不足を予測しました。

・米国の統合戦力軍が、2012年に原油の余剰生産能力が無くなり、2015年には、日量1000万バレルの原油不足に陥ると予測しました。

・昨年末には、ドイツ陸軍によるさらに詳細なピークオイルの分析結果が、報道機関に流出しました。

・その文書の中で、ドイツ軍は、石油系燃料に依存した世界的な交通網の維持が不可能であること、肥料や農薬の価格上昇によって農産物の価格が高騰すること、これらによって、世界経済が打撃を受けることを予測しています。

・近い将来の予測としては、以下のようなものです。1)原油価格の上昇が消費と経済的生産量の減少を招く。2)移動コストの上昇が貿易量の減少を通じて、収入の低下を招く。3)食糧の配布、大量の失業者への給付、エネルギー投資の増大などの結果、各国政府の財政は悪化する。

・中期的な予測としては、以下のとおりです。1)グローバル経済の縮小によって、利益は借り入れコストを上回る為に、貯蓄は再投資されない。2)このような環境下では、銀行システム、株式市場、金融市場が生き残るのは、困難を伴う。3)銀行は預金に対して利息支払うことが困難になるとともに、信用できる企業や個人を見つける事が難しい。4)最終的には、通常の経済システムを維持する為の通貨に対する信認が失われる。