汲み上げられた地下水が海水面上昇の原因だった 東大研究チーム

・地球の海水面は1961年から2003年にかけて、年間1.8ミリメートルのペースで上昇したが、そのどこまでが温暖化に起因するか分からなかった。

IPCCの研究結果では、海水面上昇のうち年間1.1ミリ分は海水が温められて起こる熱膨張とグリーンランドや南極などの氷床や氷河の融解によるものとしていた。

・残りの0.7ミリについては多くの科学者にとって謎とされ、データが間違っているか、まだ知られていない原因がある可能性が考えられていた。

・コンピュータモデルを用いて研究した東大のYadu Pokhrel氏らは論文の中で、その答えは、人類が開発のために地下帯水層や川、湖から水を補充することなくくみ上げていることにあると述べた。

・研究チームは論文の中で、「非持続的な地下水利用、人工貯水池への貯水、気候の変動に伴う陸域貯水量の変化や閉鎖水域からの水の消失など合わせて1961年から2003 年の間に平均0.77mm/年、観測された海水面上昇の42%に寄与していることがわかった」と結論付けている。

・最大の要因は、 非持続的な地下水利用である。

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例えば、食糧の増産の為に、地下水を汲み上げれば、汲み上げるほど、海水面の上昇が進行し、農地が減少するということになります。