SFG社 水不足による中国とインドの穀物輸入の急拡大を予測

水不足が原因で、中国とインドが穀物輸入を本格化するという研究結果が発表されました。


リサーチ会社の Strategic Foresight Group (SFG) によると、2030年までに、中国とインドが、水資源の減退で穀物の不足に陥り、海外からの輸入を本格化するとの見通しです。

SFG社長のSundeep Waslekar氏によると、水資源の急速な減退と氷河の縮小が、中国とインドの農業システムに大きな影響を与えており、最終的には、2030年までに、国内の食糧需要を満たすために、毎年、2億トンの穀物輸入を強いられると見ています。

Waslekar氏は、シンガポールで開催された水に関する国際会議で、講演を行い、水の安全保障が今後の重要課題であり、現在のトレンドが継続すれば、ヒマラヤの再生可能な水資源が、今後、15-20年間で2750億立方メートル、失われるだろうと述べました。

彼は、今後、40年間で、コメと小麦の生産量がこの地域で30%から40%減少すると述べました。

中国とインドは、現在、穀物を自給していますが、水資源の減少で、現状維持は難しくなっています。将来的な輸入圧力は膨大で、これによって、国際的な穀物不足と、コメと小麦の価格高騰が引き起こされるだろうと、彼は述べました。

下は、SFGのサイトにレポートのサマリーです。
The Himalayan Challenge