2011/6 世界の小麦需給 在庫率 27.6% ↑

米農務省が発表した世界の小麦需給報告(2011年6月)によると、期末在庫率は、前月報告より0.6%増の27.6%となりました。


供給量:664.34(+2.5%)
消費量:667.19(+1.2%)
期末在庫量:184.26(-1.5%)
期末在庫率:27.6%(-0.8ポイント)

単位:百万トン
出典:米国農務省
括弧内は対前年比

【前月からの主な変更点】
EUで干ばつにより生産量を下方修正し、消費量も下方修正。

【需給】
生産量は、前年度干ばつの旧ソ連諸国で増産、インドで史上最高の豊作となるが、EUの仏独英や米国の冬小麦地帯での高温・乾燥により減少することから、世界全体では消費量を下回る見込み。しかしながら、期末在庫率は依然高い水準を維持。

【価格】
2011年1月に入り、米国生産地での冬枯れ懸念、中東、北アフリカ諸国からの輸入需要、中国冬小麦地帯の乾燥懸念等によりさらに値を上げたものの、中東情勢悪化、東日本大震災による需要減退懸念から値を下げた。その後、米国冬小麦の作柄懸念やとうもろこしの高騰に追随して値を上げたが、4月半ば以降、旧ソ連地域等で概ね良好な作柄や米国大平原の降雨予測から値を下げたものの、米国や欧州の主要産地の乾燥天候等により値を上げた。その後、ロシア首相の7月1日からの穀物輸出禁止解除の明言等により値を下げ、現在7ドル/bu後半で推移。