今回は、前2回の景気と株価の関係性を再度、分析してまとめてみます。
【これまでの経過】
第1回 金利データのダウンロード
第2回 金利データの内容と編集
第3回 Accessデータベースの作成
第4回 Accessデータベースへの金利データの格納
第5回 不要データの削除
第6回 イールドスプレッドを求める
第7回 逆イールドのデータを抽出する
第8回 逆イールドと景気後退との関係
第9回 株価指数データのダウンロードとデータベースへの格納
第10回 景気の山と株価のピークの関係性
第11回 景気の底と株価のボトムの関係性
第1回 金利データのダウンロード
第2回 金利データの内容と編集
第3回 Accessデータベースの作成
第4回 Accessデータベースへの金利データの格納
第5回 不要データの削除
第6回 イールドスプレッドを求める
第7回 逆イールドのデータを抽出する
第8回 逆イールドと景気後退との関係
第9回 株価指数データのダウンロードとデータベースへの格納
第10回 景気の山と株価のピークの関係性
第11回 景気の底と株価のボトムの関係性
初めに、前の2回の結果を比較すると、株価のピークとボトムが前後して、整合性が取れない箇所が3箇所あったので、ピークを抽出するクエリの比較範囲を狭めて修正して、再度、抽出しました。
【株価のピーク】
景気の山→株価のピーク(月数の差,S&P500指数)として表示すると、以下のようになります。
※印が前回から訂正した箇所です。
景気の山→株価のピーク(月数の差,S&P500指数)として表示すると、以下のようになります。
※印が前回から訂正した箇所です。
1953年7月→1953年1月(-6,26.66)※
1957年8月→1956年8月(-12,49.64)
1960年4月→1959年8月(-8,60.71)※
1969年12月→1968年11月(-13,108.37)
1973年11月→1973年1月(-10,120.24)
1980年1月→1979年10月(-3,111.27)
1981年7月→1980年11月(-8,140.52)
1990年7月→1990年7月(0,368.95)※
2001年3月→2000年3月(-12,1527.46)
2007年12月→2007年10月(-2,1565.15)
1957年8月→1956年8月(-12,49.64)
1960年4月→1959年8月(-8,60.71)※
1969年12月→1968年11月(-13,108.37)
1973年11月→1973年1月(-10,120.24)
1980年1月→1979年10月(-3,111.27)
1981年7月→1980年11月(-8,140.52)
1990年7月→1990年7月(0,368.95)※
2001年3月→2000年3月(-12,1527.46)
2007年12月→2007年10月(-2,1565.15)
平均月数差:-7.4
【株価のボトム】
景気の谷→株価のボトム(月数の差,S&P500指数)として表示すると、以下のようになります。
景気の谷→株価のボトム(月数の差,S&P500指数)として表示すると、以下のようになります。
1954年5月→1953年9月(-8,22.71)
1958年4月→1957年10月(-6,38.98)
1961年2月→1960年10月(-4,52.2)
1970年11月→1970年5月(-5,69.29)
1975年3月→1974年10月(-5,62.28)
1980年7月→1980年3月(-4,98.22)
1982年11月→1982年8月(-3,102.42)
1991年3月→1990年10月(-4,295.46)
2001年11月→2001年10月(-1,776.76)
1958年4月→1957年10月(-6,38.98)
1961年2月→1960年10月(-4,52.2)
1970年11月→1970年5月(-5,69.29)
1975年3月→1974年10月(-5,62.28)
1980年7月→1980年3月(-4,98.22)
1982年11月→1982年8月(-3,102.42)
1991年3月→1990年10月(-4,295.46)
2001年11月→2001年10月(-1,776.76)
平均月数差:-4.4
【分析結果】
1.株価は、景気の山から平均で、7.4ヶ月先行して、ピークを付ける。
2.株価は、景気の谷から平均で、4.4ヶ月先行して、ボトムを打つ。
3.両者を比較すると、株価のピークの方が分散が大きい。
1.株価は、景気の山から平均で、7.4ヶ月先行して、ピークを付ける。
2.株価は、景気の谷から平均で、4.4ヶ月先行して、ボトムを打つ。
3.両者を比較すると、株価のピークの方が分散が大きい。
従って、もし、株価のピークを、半年以内に認識すれば、景気の山を7.4ヶ月後として、予測できる。
ただし、分散が大きい(0ヶ月~13ヶ月前)ので、的中する確率は、景気の底に比べて低い。
ただし、分散が大きい(0ヶ月~13ヶ月前)ので、的中する確率は、景気の底に比べて低い。
一方、もし、株価のボトムを認識すれば、景気の谷を4.4ヶ月後として、予測できる。また、分散が小さい(1ヶ月~8ヶ月前)ので、景気の底を的中する確率は、景気の山に比べて高い。
しかし、景気の底と株価のボトムとの平均月数差が小さいので、認識が遅れたり、誤ってボトムを認識してしまう可能性が高い。
しかし、景気の底と株価のボトムとの平均月数差が小さいので、認識が遅れたり、誤ってボトムを認識してしまう可能性が高い。
結論としては、株価を景気の先行指標として、利用することは、実務上、難しいといえます。
【今後の予定】
イールドカーブなどの他の先行指標から、景気の山や谷を推測し、さらに、そこから、株価のピークやボトムを予測することの有効性は、今後、検討していきたいと思います。