日米の景気循環の比較 第1回 景気後退期の長期比較

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日本と米国の景気循環を短期シリーズで分析してみようと思っています。

今回は、第一回目として、景気後退期を長期的に比較してみます。

上のグラフは、1951年6月から2013年2月までの約63年間の日本と米国の景気後退期を時間軸上に示したものです。上が米国、下が日本の景気後退期間です。

出典は、米国がNBER、日本が内閣府の発表したデータです。
The National Bureau of Economic Research
内閣府 景気基準日付

このグラフから幾つかの点に気がつきます。

1.米国の景気循環のサイクルに比べて、日本の景気循環のサイクルが短い。

  1965年以降、米国は、10回の景気後退があったが、日本は、その間、14回の景気後退に陥っている。

2.米国の景気後退期と日本の景気後退期が重なる可能性が高い。

  1965年以降の米国の10回の景気後退期で、日本の景気後退と重ならなかったのは、1960年~1961年の1回のみであった。

3.日米の景気後退期が重なるケースでは、米国の景気後退が先行する可能性が高い。

  1965年以降の米国の10回の景気後退期で、日本の景気後退と重なった全8回のうち、日本の景気後退が先行したのは、以下の2回のみであった。

  ・1957年7月・・・日本が2ヶ月先行
  ・2000年12月・・日本が3ヶ月先行

次回から、個別の景気後退について、分析していきます。