【直近の履歴】
前回は、金の実質価格の推移を分析しました。
今回は、もう一つの貴金属である銀の実質価格の長期的推移を分析します。
1.銀の名目価格の推移
USGSの以下のサイトから、1900年から1998年までの約100年の銀の名目価格(1トロイオンス当たりのドル価格)が得られます。・・・ニューヨークの純度99.9%の銀
USGSの以下のサイトから、1900年から1998年までの約100年の銀の名目価格(1トロイオンス当たりのドル価格)が得られます。・・・ニューヨークの純度99.9%の銀
また、以下のサイトでは、1970年から2010年までのロンドンLMEの金と銀価格を、ドル換算した価格が得られます。
Historic Gold Silver price ratio from 1970
上記データから、 1900年から1969年までは、USGSのニューヨーク銀価格、1970年から2010年までは、ロンドンLMEの銀価格を使って、銀の名目価格の推移をプロットすると、以下のとおりです。
上記データから、 1900年から1969年までは、USGSのニューヨーク銀価格、1970年から2010年までは、ロンドンLMEの銀価格を使って、銀の名目価格の推移をプロットすると、以下のとおりです。
ただし、データの範囲は、金とドルの交換が停止された、1971年以降とします。
グラフ化すると、以下のとおりです。
実質価格でみると、現在の価格は、1980年当時の約半分です。
【銀実質価格のブレイクポイント】
1971年・・・1.26ドル
1974年・・・3.18ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1971年・・・1.26ドル
1974年・・・3.18ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1980年・・・8.60ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
2010年・・・4.40ドル
3.銀価格と商品循環の関係
上のデータから、それぞれの商品循環のピークで、銀価格が過去最高値を更新したかどうかを、調べると以下の通りです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無(更新有り:〇、更新無し:×)
上のデータから、それぞれの商品循環のピークで、銀価格が過去最高値を更新したかどうかを、調べると以下の通りです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無(更新有り:〇、更新無し:×)
【名目価格】
1977年~1983年・・・〇
2008年~現在・・・〇
【実質価格】
1977年~1983年・・・〇
2008年~現在・・・×
1977年~1983年・・・〇
2008年~現在・・・〇
【実質価格】
1977年~1983年・・・〇
2008年~現在・・・×
【結論】
銀は、同じ貴金属である金と、ほぼ、一致した動きを見せています。
4.データ保存先
今回、作成したのデータは、SkyDriveに保存しておきました。
ユーザーID: yada7215の公開フォルダにある、 silver_prices.xls を参照してください。
今回の分析で、銀の長期的な価格データが得られたので、次回は、実質価格の分析を一回お休みして、金と銀の長期的な価格の比較を行ってみたいと思います。