商品循環 第89回 プラチナの実質価格の長期的推移

【直近の履歴】

前回は、 金と銀の長期的な価格の比較を行ないました。

今回から再び、個別商品の実質価格の長期的な分析を行ないます。
今回は、貴金属の一種であるプラチナの価格推移です。

1.プラチナの名目価格の推移

  GoldmastersUSA.comというサイトに、1960年から2010年までのプラチナの名目価格(1トロイオンス当たりのドル価格)が載っています。


 上記データに基づいて、 1960年から2010年までの、プラチナの名目価格の推移を、グラフ化すると以下のようになります。

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 【プラチナ名目価格のブレイクポイント】

1960年・・・83.21ドル
1968年・・・256.33ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1978年・・・260.81ドルでブレイク 
1980年・・・677.31ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける 
2003年・・・691.31ドルでブレイク  
2010年・・・1608.98ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける 

2.プラチナの実質価格の推移

 次に、いつものサイトのCPIを使って、プラチナの実質価格を計算してみます。

Historical Value of U.S. Dollars

グラフ化すると、以下のとおりです。

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 【プラチナ実質価格のブレイクポイント】

1960年・・・94.03ドル
1968年・・・246.08ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1980年・・・277.70ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける 
2010年・・・241.35ドル

3.プラチナ価格と商品循環の関係

 上のデータから、それぞれの商品循環のピークと価格との関係を整理すると以下のとおりです。

商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無(更新有り:〇、更新無し:×)

【名目価格】
1977年~1983年・・・〇 
 2008年~現在・・・〇 

【実質価格】
 1977年~1983年・・・〇 
 2008年~現在・・・×

【結論】
プラチナは、金や銀と、ほぼ、同様の価格の動きを見せています。

4.データ保存先 

今回、作成したのデータは、SkyDriveに保存しておきました。 
ユーザーID: yada7215の公開フォルダにある、 platinum_prices.xls を参照してください。

次回は、これまでに得られた金・銀・プラチナの実質価格から、貴金属価格指数を求めて、分析したいと思います。