【直近の履歴】
前回は、金、銀、プラチナの実質価格を総合して貴金属価格指数を作りました。
今回からは、銅やアルミニウムなど産業金属の実質価格の推移を調べていきたいと思います。
1.銅の名目価格の推移
銅の名目価格は、以下のサイトから取得しました。
1850年~1998年・・・USGS Annual Average U.S. Producer Copper Price
1999年~2009年・・・USGS COPPER STATISTICS1 (データ範囲は、1900年~2009年)
2010年~2011年・・・IMF Primary Commodity Prices
上記データに基づいて、 1850年から2011年までの、銅の名目価格の推移を、グラフ化すると以下のようになります。
単位を合わせるために、1トン当たりのドル価格としています。
【銅名目価格のブレイクポイント】
1850年・・・485.02ドル
1855年~1856年・・・595.25ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1850年・・・485.02ドル
1855年~1856年・・・595.25ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1864年・・・1036.18ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1969年・・・1045.66ドルでブレイク
1980年・・・2233.51ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1988年・・・2656.80ドルでブレイク
1995年・・・3049.67ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
2005年・・・3830.00ドルでブレイク
2011年・・・8823.50ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
グラフ化すると、以下のとおりです。
【銅実質価格のブレイクポイント】
1850年・・・1940.08ドル
1856年・・・2202.43ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1850年・・・1940.08ドル
1856年・・・2202.43ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1864年・・・2207.06ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
2010年・・・1130.76ドル
3.銅価格と商品循環の関係
上のデータから、それぞれの商品循環のピークと価格との関係を整理すると以下のとおりです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無(更新有り:〇、更新無し:×)
上のデータから、それぞれの商品循環のピークと価格との関係を整理すると以下のとおりです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無(更新有り:〇、更新無し:×)
【名目価格】
1860年前後・・・〇
1920年前後・・・×
1950年前後・・・×
1980年前後・・・〇
2010年前後・・・〇
【実質価格】
1860年前後・・・〇
1920年前後・・・×
1950年前後・・・×
1980年前後・・・×
2010年前後・・・×
【結論】
銅の実質価格は、1864年に最高値を付けて以来、その後の商品循環の強気相場の何れにおいても、更新されていない。
現在の銅の実質価格は、1916年と比較しても、約半分である。
しかし、1940年代以降の実質価格を見ると、1956年、1974年、2006年にピークを付けており、商品循環のピークとほぼ一致している。
1956年・・・1138.91
1974年・・・1158.39
2006年・・・1179.80
4.データ保存先
今回、作成したデータは、SkyDriveに保存しておきました。
ユーザーID: yada7215の公開フォルダにある、 copper_prices.xls を参照してください。
次回は、別の重要な産業金属であるアルミニウムの実質価格を求めてみたいと考えています。