【直近の履歴】
前回は、アルミニウムの実質価格の推移を調べました。
今回は、鉛の実質価格を求めて、分析してみます。
1.鉛の名目価格の推移
鉛の名目価格は、以下のサイトから取得しました。
1909年~1998年・・・Annual Average Lead Price (USGS,dollar/pound)
1900年~2009年・・・LEAD STATISTICS1 U.S. GEOLOGICAL SURVEY (USGS,dollar per ton)
2009年~2012年・・・IMF Primary Commodity Prices
上記データに基づいて、 1900年から2011年までの、鉛の名目価格の推移を、グラフ化すると以下のようになります。
単位を合わせるために、1トン当たりのドル価格としています。
【鉛名目価格のブレイクポイント】
1900年・・・100ドル
1906年・・・126ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
【鉛実質価格のブレイクポイント】
1900年・・・400ドル
1906年・・・466.2ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1900年・・・100ドル
1906年・・・126ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1916年・・・152ドルでブレイク
1917年・・・190ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1925年・・・201ドルでブレイク
1947年・・・323ドルでブレイク
1948年・・・398ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1974年・・・496ドルでブレイク
1979年・・・1160ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
2004年・・・1220ドルでブレイク
2007年・・・2730ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
グラフ化すると、以下のとおりです。
1900年・・・400ドル
1906年・・・466.2ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1917年・・・494ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
1948年・・・553.22ドルでブレイクするとともにこの時期のピークを付ける
2010年・・・322.23ドル
3.鉛価格と商品循環の関係
上のデータから、それぞれの商品循環のピークと鉛価格との関係を整理すると以下のとおりです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無(更新有り:〇、更新無し:×)
上のデータから、それぞれの商品循環のピークと鉛価格との関係を整理すると以下のとおりです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無(更新有り:〇、更新無し:×)
【名目価格】
1920年前後・・・〇
1950年前後・・・〇
1980年前後・・・〇
2010年前後・・・〇
【実質価格】
1920年前後・・・〇
1950年前後・・・〇
1980年前後・・・×
2010年前後・・・×
【結論】
鉛は、銅やアルミニウムと比べて、商品循環との整合性が高く、名目価格では、4回の全ての商品循環のピークで、過去最高値を更新している。
実質価格では、4回のうち、2回で 過去最高値を更新しており、他の2回でも、 過去最高値に近い水準まで、価格が上昇している。
4.データ保存先
今回、作成したデータは、SkyDriveに保存しておきました。
ユーザーID: yada7215の公開フォルダにある、lead_prices.xls を参照してください。
次回は、産業金属の残りの一つである亜鉛の実質価格を求めてみたいと考えています。