【直近の履歴】
前回は、トウモロコシ、大豆、小麦、コメの実質価格を、総合して、穀物価格指数を作り、分析しました。
今回は、ソフトコモディティの一つである綿花の実質価格を求めてみたいと思います。
１．綿花の名目価格の推移
ＵＳＤＡの以下のサイトから、１８７６年から２０１１年までの綿花価格（名目）を取得出来ます。
USDA QuickStats で Crops を選択→Cotton Allを選択→United Statesを選択
このデータを使って、１８７６年から２０１１年の１３５年間にわたる綿花価格（名目）の推移をグラフ化すると、以下のとおりです。
【綿花名目価格のブレイクポイント】
１８７６年・・・０．１０ドル
１８８１年・・・０．１１ドルでブレイク
１９０４年・・・０．１４ドルでブレイク
１９１６年・・・０．１７ドルでブレイク
１８７６年・・・０．１０ドル
１８８１年・・・０．１１ドルでブレイク
１９０４年・・・０．１４ドルでブレイク
１９１６年・・・０．１７ドルでブレイク
１９１９年・・・０．３５ドルでこの時期のピークを付ける
１９４０年・・・０．４０ドルでブレイク
１９４０年・・・０．４０ドルでブレイク
１９７３年・・・０．４５ドルでブレイク
１９７５年・・・０．５１ドルでブレイク
１９８０年・・・０．７５ドルでこの時期のピークを付ける
２０１０年・・・０．８５ドルでブレイク
２０１１年・・・０．９７ドルでこの時期のピークを付ける
２０１１年・・・０．９７ドルでこの時期のピークを付ける
上のように、過去の４回の商品循環のピークのうち、３回において、綿花の名目価格が、過去最高値を更新しています。
２．綿花の実質価格の推移
次に、いつものサイトのＣＰＩを使って、綿花の実質価格を計算してみます。
Historical Value of U.S. Dollars
１）１９６７年を１ドルとして計算されています。
２）データの範囲は、１８７６年から２０１０年です。
上のように、現在の綿花の実質価格は、１９２０年当時の５分の１程度です。
１８７６年・・・０．３０ドル
１８７９年・・・０．３７ドルでブレイク
１９０３年・・・０．３９ドルでブレイク
１９０５年・・・０．４０ドルでブレイク
１９０９年・・・０．５０ドルでブレイク
１９１６年・・・０．５３ドルでブレイク
１９１７年・・・０．７０ドルで、この時期のピークを付ける
２０１０年・・・０．１３ドル
３．綿花価格と商品循環の関係
上のデータから、それぞれの商品循環のピークで、綿花価格が過去最高値を更新したかどうかを、調べると以下の通りです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無（更新有り：〇、更新無し：×）
【名目価格】
１９１７年～１９２０年・・・〇
１９４７年～１９５０年・・・×
１９８０年～１９８３年・・・〇
２００８年～現在・・・〇
【実質価格】
１９１７年～１９２０年・・・〇
１９４７年～１９５０年・・・×
１９８０年～１９８３年・・・×
２００８年～現在・・・×
【結論】
綿花が、商品循環のピークにおいて、過去最高値を更新する確率は、名目価格ベースで７５％、実質価格ベースで２５％である。
上のデータから、それぞれの商品循環のピークで、綿花価格が過去最高値を更新したかどうかを、調べると以下の通りです。
商品循環のピーク・・・過去最高値の更新有無（更新有り：〇、更新無し：×）
【名目価格】
１９１７年～１９２０年・・・〇
１９４７年～１９５０年・・・×
１９８０年～１９８３年・・・〇
２００８年～現在・・・〇
【実質価格】
１９１７年～１９２０年・・・〇
１９４７年～１９５０年・・・×
１９８０年～１９８３年・・・×
２００８年～現在・・・×
【結論】
綿花が、商品循環のピークにおいて、過去最高値を更新する確率は、名目価格ベースで７５％、実質価格ベースで２５％である。
４．データ保存先
今回、作成した綿花価格（名目と実質）のデータは、ＳｋｙＤｒｉｖｅに保存しておきました。
ユーザーＩＤ： yada7215の公開フォルダにある、cotton_all.xlsを参照してください。
次回は、砂糖の実質価格の長期的推移を分析したいと思います。
今回、作成した綿花価格（名目と実質）のデータは、ＳｋｙＤｒｉｖｅに保存しておきました。
ユーザーＩＤ： yada7215の公開フォルダにある、cotton_all.xlsを参照してください。
次回は、砂糖の実質価格の長期的推移を分析したいと思います。
