日立製作所が、国立極地研究所から、南極昭和基地で使用する風力発電機利用水素発電システム一式を受注しました。
レスポンス
このシステムは、発電電力の変動が大きい風力発電でも効率よく水素生成が可能な「水素製造システム」と、生成した水素を有機化合物であるトルエンに固着させ常温・常圧の液体であるメチルシクロヘキサンの形態で貯蔵する「備蓄システム」、そして貯蔵システムから必要なときに水素を取り出し、水素混合ディーゼル発電機で発電する「回収システム」で構成されています。
日立製作所ニュースリリース
このシステムで使用されているメチルシクロヘキサンは、有機ハイドライドの一種です。
有機ハイドライドを使って、そのままでは、取り扱いの難しい水素を、効率良く貯蔵・運搬することが可能となります。
フレイン・エナジー 有機ハイドライドについて
国立環境研究所の計算によると、有機ハイドライドを利用した風力発電のEPR(エネルギー収支比)は、7.3となり、発電時の20から大幅に低下します。
これは、エネルギー変換時の損失と考えられ、今後、どの程度、EPRを上げられるかが、実用化の鍵になってくると思われます。