京都大学 海藻のアルギン酸からのエタノール生産に世界で初めて成功

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京都大農学研究科の村田幸作教授(応用微生物学)の研究グループが、コンブやワカメ類など褐色の海藻の主成分である「アルギン酸」からバイオエタノールを生産することに、世界で初めて成功しました。



海藻からバイオエタノールを生成する技術は、国内では、東北大学なども研究を進めてきました。
東北大学 海藻からバイオエタノールを生成する新技術を開発

これまでの研究が海藻のセルロースから糖分を抽出して、発酵させてエタノールを精製する方法だったのに対して、今回の京都大学の研究の特徴は、海藻の主成分であるアルギン酸からのエタノール生産を可能にしたことです。

セルロースからのエタノール生産では、リグニンなどを分解するために、硫酸を加えて加熱する必要があり、環境負荷や投入エネルギー量の大きさ、回収率の低さが問題になっていました。

もし、アルギン酸からのエタノール生産が可能になれば、このような問題を解決できることになります。

例えば、アルギン酸は、乾燥コンブなどの30~60%を占めています。
今回の研究では、アルギン酸1キロあたり250グラムのエタノールを精製できるということなので、回収率の高さが注目されます。