縮小する中国の農地

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上のグラフは、2000年からの中国の農地面積の推移と、2012年までの予測です。
青色が、実際の耕作面積で、赤色が、中国が穀物を自給するために必要な面積です。

Colvin & Co. LLPが、中国の縮小する農地の問題について、レポートしています。


・問題は、中国の農地が警戒すべき速度で減少していることで、既に、中国が穀物を自給することが不可能な事だ。

・1997年から2007年の間に、毎年、約75.5万ヘクタールの農地が、開発や土壌浸食、砂漠化で失われた。

・開発や土壌浸食で失われた農地を元に戻すのは不可能だ。

・中国政府は、農地の乱開発を抑制するための政策を打ち出したが、既に、遅いと言える。

バンクオブアメリカの試算では、中国の耕作面積は、既に、自給に必要な1.2億ヘクタールを下回っていて、2015年には、1.17億ヘクタールにまで減少すると考えられる。減少の理由は、都市の拡大、違法な開発、土壌浸食である。

バンクオブアメリカの見解は正しかった。この夏、中国政府は、穀物の自給が不可能であることを認め、輸入することを決めた。

・米国穀物協会の試算では、2014年に、1500万トンのトウモロコシを輸入し、バンクオブアメリカの試算では、2015年に、1740万トンのトウモロコシを輸入すると見られている。

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中国へのトウモロコシの供給は、現在、米国が行っていますが、今後、どの程度、増産が可能かは、不透明な部分があります。
米国の期末在庫を注視する必要がありそうです。