北極圏の「ブラックカーボン(すす)」の6割が、ロシアの森林火災で発生

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北極圏の温暖化に影響を与えると考えられている「ブラックカーボン(すす)」の6割が、ロシアの森林火災で発生していることを、東京大の近藤豊教授(大気環境科学)らが突き止めました。
毎日新聞

●引用開始

近藤教授らは米航空宇宙局(NASA)と共同で、北極圏と周辺の大気中のすすの分布を08年4月と7月に調査し、発生源を分析した。4月のすすの濃度は7月の6~7倍で、4月の発生源の63%がロシアの森林火災だった。7月も34・7%を占めた。

 一方、自動車の排ガスなど経済活動によるすすの排出量は、中国とインドで世界の約4割を占めるが、アジアからのすすは6・6%にとどまった。北極圏に到達する前に、雨とともに落下したと考えられるという。

 すすの温室効果二酸化炭素(CO2)の半分以下だが、氷河の表面に付着して氷を溶かす作用がある。近藤教授は「地球温暖化対策はCO2削減だけでなく、ブラックカーボン対策も重要。ロシアの森林管理を急ぐべきだ」と話す。(毎日新聞

●引用終了

上の写真は、NASAの衛星画像で、画像の左側がシベリア、右側がカムチャッカ半島です。(右下に北海道の北側が写っています。)
赤い点の火事が発生している箇所から無数の白い煙が上がっています。

これまでも、北極圏の平均気温の上昇は、他の地域よりも2倍近く、速いことから、温暖化ガス以外の特殊要因があるのでは無いかと考えられてきました。

今回の近藤豊教授の研究成果で、ロシアはより徹底した森林管理を、世界から求められると思います。

下の動画は、以前、NHKで放送されたロシアの森林火災の消防の様子です。
現場は、正真正銘の命がけの作業です。


シベリアの森林火災では、煤だけでは無く、オゾンが発生して、日本の光化学スモッグの発生源となることが指摘されています。


今後、日本もシベリアの森林火災の防止に協力せざるを得なくなるかもしれません。