北極海航路 今年はロシアの大型タンカーが実証航海へ

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北極海の海氷融解が進み、今年は、ロシアの大型タンカーが北極海横断の航海に出発するとのことです。


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 ロシアの大型タンカーが中国に向け、北欧に近いムルマンスクの港から北極海横断の航海に14日出発する。北極海航路での大型タンカー運航は初の試み。地球温暖化の影響で北極海の氷が減る中、ロシアは北極圏で開発中のエネルギー資源を日本や中国など北東アジアに輸出するルートとして北極海航路に期待しており、その可能性を実証するのが狙い。日本の海運業界も関心を示し、成果が出れば、日本にとって重要な貿易航路となりそうだ。

 北極海原子力砕氷船を運航するアトムフロートのスミルノフ副総裁らが11日までに、共同通信に明らかにした。

 北極海航路は海氷が最大の障害となってきたが、今後20年以内に夏の北極海から氷が完全に消滅するとの予測もあり、温暖化の進展具合によっては遠い将来、日本と欧州を結ぶ最短ルートとしての利用も有望視されるという皮肉な状況になっている。北極海航路は、西欧と日本を結ぶ距離がスエズ運河経由に比べ3~4割短くなる。【モスクワ共同】

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上の地図の赤色部分は、ロシアのタンカーが出港するムルマンスク(州)の位置を示しています。
ムルマンスク州はロシアの北西部に位置して、北極圏のバレンツ海に面しています。
北欧のノルウェーフィンランドにも近く、北極海航路が開通すれば、欧州・アジア間の重要な中継地になると考えられます。

また、ロシアは、西シベリア油田から産出される原油天然ガスを、タンカーで東アジアに輸送する計画を持っており、これが実現すれば、日本や中国にとっても、エネルギーの調達先の多様化が図られるため、メリットが大きいと思います。