テーラールールから米国の利上げ再開時期を予測する

経済学者のポール・クルーグマン氏がNYタイムズのコラムで、テーラールールを用いて、FRBの利上げ再開時期を予測していました。


テーラールールのRudebuschバージョンによると、FF金利は以下のように計算されます。

FF金利 = 2 + 1.5 × インフレ率 - 2 × 超過失業率

現時点のインフレ率=1.6と超過失業率=5.0を代入して計算すると、FF金利は、マイナス5.6%となり、当面、ゼロ金利を維持する必要があるというわけです。

今後、インフレ率が現在の1.6%を維持した場合、失業率が7%まで低下しないと、FF金利はプラスにならないことになります。

もし、インフレ率が1%まで低下した場合、失業率が6.25%まで低下しないと、FF金利はプラスになりません。

米国の失業率は、2010年の殆どの期間で10%以上となることが予測されていることから、「FRBは、少なくともあと二年間は、利上げできないだろう。」とクルーグマン氏は述べています。

テーラールールの信頼性に今ひとつ確信は持てませんが、2011年後半から2012年という上の結果は、雇用者数の推移から予測した利上げ再開時期と、一致しています。