“太陽光発電”するスズメバチ

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ナショナルジオグラフィックから、太陽光から電気を生成する“ソーラーセル”が組み込まれているというスズメバチが発見されたというニュースです。


・研究チームのリーダーでイスラエルにあるテルアビブ大学のマリアン・プロトキン氏は、「オリエントスズメバチは外骨格の内部で電気を生成する。しかしその仕組みは謎だった」と話す。

・プロトキン氏の研究チームはこの発見からさらに一歩進み、ハチの外骨格の構造を解析し、電気がどのように生成されるのかを解明した。

・まず表面の茶色の組織が光を捕獲し、黄色の組織が光から電気を生成する。「ただし、この電気を何に利用しているのかよくわからない」とプロトキン氏は述べる。

・プロトキン氏は、「茶色の組織は太陽光を閉じ込める“光トラップ”として機能し、受けた光のわずか1%しか反射していなかった」と話す。

・一方、黄色の組織には、キサントプテリンという色素が含まれていた。チョウの羽や哺乳類の尿を黄色にしている色素である。研究チームは、キサントプテリンを単離して液体溶液を作り、一種の導体である固体太陽電池の電極内にその溶液を配置した。そして、電極に光を放つと、溶液中のキサントプテリンが電気を生成した。

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この記事を読むと、このスズメバチには、色素増感型の太陽電池が自然に組み込まれているように思えます。
金属シリコンを使わずに、変換効率が高ければ、工業利用の価値があると考えられます。
将来的には、遺伝子組み換え技術を使って、太陽電池を細菌に大量に作らせることが可能になるかもしれません。