2010/11 米・住宅着工件数 年率 55.5万戸

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米商務省が発表した2010年11月の米国の住宅着工件数は、季節調整済みの年率換算で前月比3.9%増の55.5万戸となりました。
一方で、将来の着工動向を示す住宅着工許可件数は同4.0%減の同53万戸と2009年4月以来1年半ぶりの低水準となりました。


上のグラフは、1968年からの住宅着工件数の推移で、赤い線が一戸建ての件数、青い線が全体の件数です。

拡大図は、以下のリンクを開いて、二番目のグラフをクリックしてください。
Housing Starts increase slightly in November

グラフを見て分かるように、住宅着工件数は、底這いの状態が続いています。

住宅着工件数の低迷は、短期的には、建設需要の減少による雇用悪化という悪い面があります。
長期的には、大量の中古住宅在庫を減らすための良い兆候であると言えます。

現在、米国には、150万戸前後の過剰な中古住宅在庫が存在すると予想されます。
2010年に入って住宅の空室率が低下傾向にあるため、過剰な中古住宅在庫は吸収されつつあると言えますが、新築の住宅が拡大する段階に至るまでには、まだ、相当な時間がかかると思われます。