2010/12 米・住宅着工件数 年率 52.9万戸

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米商務省が発表した2010年12月の米国の住宅着工件数は、季節調整済みの年率換算で前月比4.3%増の52.9万戸となりました。

一方で、将来の着工動向を示す住宅着工許可件数は同16.7%増の同63.5万戸と2008年6月以来の大幅な増加率となりました。


上のグラフは、1968年からの住宅着工件数の推移で、赤い線が一戸建ての件数、青い線が全体の件数です。

拡大図は、以下のリンクを開いて、二番目のグラフをクリックしてください。
Housing Starts Decline in December

グラフを見て分かるように、住宅着工件数は、底這いの状態が続いています。

住宅着工件数の低迷は、短期的には、建設需要の減少による雇用悪化という悪い面があります。
長期的には、大量の中古住宅在庫を減らすための良い兆候であると言えます。

また、住宅許可件数の増加の多くは、集合住宅の住宅許可の申請となっています。
集合住宅の市況は、一戸建て住宅よりも早く既に改善しており、今後、集合住宅の着工が増えることが予想されます。

集合住宅の着工の増加は、雇用や設備投資の増加につながり、GDPを押し上げる要因になります。
その時期は、今年の後半になると予想されます。