黒海における大深度海底油田の開発

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JOGMECが、黒海における大深度海底油田の開発について、レポートしています。


・近年、ブラジル沖、メキシコ湾などで大水深油ガス田開発技術が進歩するに伴い、黒海の大水深域は残されたフロンティア地域として注目を集めるようになった。トルコ、ロシア、ウクライナルーマニアでは鉱区開放が進み、メジャーを中心に各国の石油企業が積極的に進出している。

・特にウクライナでは、2010年2月にヤヌコビッチ大統領が就任し、石油ガス分野ではボイコ燃料エネルギー大臣の下、大幅な人事の入れ替えがなされ、現在新たな体制が整いつつある。大水深域では、本年中にも33鉱区が開放される予定であり、メジャー各社は注目している。

・大水深用掘削リグは絶対的に不足している。一方、ボスポラス経由での曳航では、橋桁の高さの関係から櫓(やぐら)を取り外す必要があるなど、外部からのリグ調達は容易でない。今後、新規リグの建造・運用のためにリグクラブを創設して掘削作業を円滑にしていくことが必要と思料される。

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メキシコ湾では、流出事故を引き起こした深海油田開発ですが、石油メジャーが生き残るためには以前にも増して重要な技術となっています。

今後、ウクライナなどの黒海沿岸諸国が、産油国として、台頭する可能性もある為、この動きは、注目して見ておく必要がありそうです。