名古屋大・芦苅基行教授ら コメの収穫量を大幅に増やすイネの遺伝子を特定

名古屋大生物機能開発利用研究センターの芦苅基行教授らが、コメの収穫量を大幅に増やすイネの遺伝子を特定したと、23日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表しました。


●引用開始

 一般には数%上げるのも難しいとされるが、実験では約4割増えたといい、芦苅教授は「病害虫対策などの研究を重ね、約5年後には新品種として農家などに無償配布し、食料危機回避に役立てたい」としている。

 同じイネ科の穀類で、ゲノム(全遺伝情報)の構造がイネと似たトウモロコシやムギにも応用できるという。

 研究チームは、国内で一般的な「日本晴」と、コメ収穫量の多い「ST―12」の2種を交配させ約4千本のイネを作製。それぞれの遺伝子配列を調べた結果、12本ある染色体のうち第8染色体に枝の数を増やす遺伝子があることを突き止めた。

 日本晴の1株当たりのコメ収穫量は約2200粒だったが、この遺伝子を組み込んだ日本晴では枝の数が増え、約3100粒あったという。(47News)

●引用終了

遺伝子組み替えで、イネの枝の数を増やすというのは、面白い発想だと思います。

また、経済的にも4割の収量の増加というのは、インパクトがあります。
世界的な人口増加と農地の不足で、今後、穀物の需給が逼迫することは、ほぼ、確定的なので、このような農地の単位面積当たりの収穫量を増やす方法は、食糧確保のために欠かせない技術だと思います。