スーダン南部で深刻な干ばつ、150万人が草で飢えしのぐ

スーダンケニアなどの東アフリカから、中東、中央アジアにかけての地域は、近年、干ばつが常態化し、さらに被害が深刻化しています。

気候変動以上に、この地域の急激な人口増加が、より重要な要因として挙げられています。

レスター・ブラウンは、以前からスーダンダルフールの問題を指摘してきました。

●引用開始(プランBより)
・・・
ダルフール地方と同じことが、サヘルのあちこちで起きている。サヘルは、西はセネガルから東はソマリアにかけてアフリカを横断している半乾燥地帯で、草地農業と乾燥地農業が行われている。サヘル北部では、草地は砂漠化しつつあり、遊牧民は南部の農業地域へと追いやられている。雨量の減少と過放牧が重なり、草地を破壊しているのである。

スーダンの人口は、1950年から2007年までに900万人から3,900万人へと4倍以上に膨らんでおり、紛争に向かう素地は雨量が減少するかなり前からできつつあった。その間、牛の個体数は700万頭未満から4,000万頭へと6倍近く増加した。羊とヤギを合わせた数は、1,400 万頭未満から1億1,300万頭への8倍増となった。家畜数がこれほど急激に増加し続けると、持ちこたえられる草地は皆無である。
・・・
●引用終了

東アフリカから中央アジアにかけての干ばつ地域は、ダルフールからアフガニスタンまでの紛争地域とほぼ重なります。
おそらく、この地域の紛争の根本原因は、水不足にあるのだと思います。