米国 低格付け社債の正常化が遅れている

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上のグラフは、1977年からの米国の社債国債のスプレッドの推移です。(30年債)
拡大図は、以下のリンクを開いて、グラフをクリックしてください。
Using Corporate Bonds as an Economic Predictor

赤い線が、格付けがBAAの社債と30年国債金利の差です。
青い線が、格付けがAAAの社債と30年国債金利の差です。

どちらのスプレッドも、昨年末のピークより低下していますが、最近は、低下スピードが遅くなって、高止まりしています。
これは、社債市場の正常化が、CP市場やモーゲージ債市場に比べて、遅れていることを意味しています。
特に、BAAの社債の発行は、この状況では、難しいと思います。

理由は、良く分かりませんが、FRBによる購入が進んでいるCPやモーゲージ債に比べて、中央銀行による社債の購入は、難しいのでは無いかと思っています。

日銀も、3月から社債の買い取りを行っていますが、目標に達せず、低調に推移しています。
日銀の社債購入、また「札割れ」 586億円、予定の4割に満たず

一般的に、期間が長く、しかも、リスクが高い社債は、中央銀行が扱い難いものだと言えます。