世界の石油生産 2008年にピークアウトしたという説

TODの Ace 氏が、世界の石油生産が2008年にピークアウトしたと述べています。


●部分訳開始
今後、しばらくの間は、天然ガスやカナダのオイルサンドが増産される可能性があるが、天然ガスの大半は、OPECで産出される。

非OPECの石油生産は、2004年にピークアウトして、2009年以降、その減少速度は、加速していくだろう。その理由は、ロシア、ノルウェー、英国、メキシコの大幅な縮退だ。

OPECの主要産出国のサウジの生産は、2005年にピークアウトしており、維持可能な余剰生産能力は、100万バレル/日のみだ。
イラクとナイジェリアは、増産余力はあるが、両国ともに深刻な内戦の脅威にさらされている。

2011年までに、非OPECの減少分を、OPECが補う事は出来なくなるだろう。その結果、世界の石油生産は、2008年をピークに下落を始めるだろう。
●部分訳終了

現在は、景気後退で需要が縮小しているために、問題が顕在化していませんが、今後、景気が回復して需要が戻ったときに、生産を増やす事は、非常に困難になると思います。

CERA(Cambridge Energy Research Associates)によると、金融危機原油価格の下落によって、開発プロジェクトの多くが遅延または中止した結果、今後、5年間の原油生産は、800万バレル/日の減少となる見込みです。

これらを考慮すると、Ace氏の述べるように、世界の石油生産が2008年にピークアウトしたという考えは正しいように思えます。