IHI 微細藻類を原料とするバイオ燃料の共同研究開発会社を設立

IHIが、微細藻類を原料とするバイオ燃料の研究開発会社を、神戸大学ベンチャー企業と共同で設立しました。


このバイオ燃料は、神戸大学発達科学部の榎本平教授が研究しているボツリオコッカスの一種を原料とするもので、「榎本藻」と呼ばれているようです。

日本の研究機関では、オーランチオキトリウム、シュードコリシスチス、ボツリオコッカスのいずれかを原料とする研究が行われています。

ボツリオコッカスは、淡水に生息する藻類で、緑色~赤色で30~500μmのコロニーを形成し、光合成により炭化水素を生産し、細胞内およびコロニー内部に乾燥重量の20~75%の炭化水素を蓄積します。
筑波大の報告では、植物油の中でも生産性が高いパーム油と比較して3倍以上の高い生産性を持つそうです。

微細藻類を原料とするバイオ燃料の一般的な課題としては、以下の点があります。

・商業生産のプロセスが確立されておらず、現段階では、価格競争力が無い。
光合成型の藻では、大量生産を行う段階で、培養に広大な面積が必要となり、農地と競合する可能性が高い。
・従属栄養型の藻類では、培養タンクに大量の栄養素を投入する必要があるため、製品価格が原料(食糧)価格に左右される。