2010/8 世界の小麦需給(USDA報告) 期末在庫率 26.3%


供給量:645.73(-5.1%)
消費量:664.94(+2.0%)
期末在庫量:174.76(-9.9%)
期末在庫率:26.3%(-3.5ポイント)

単位:百万トン
出典:米国農務省
括弧内は対前年比

【前月からの主な変更点】
ロシア、カザフスタンで干ばつ、EU西部で熱波、EU東部、ウクライナで豪雨により生産量を下方修正。インドの他、ロシアで飼料用需要の増加により消費量を上方修正、EUで下方修正。

【需給】
ロシアを初めとする旧ソ連諸国の干ばつ等やEUの熱波等から世界の生産量は減少し、消費量を下回る。ロシアは8月15日以降年内の穀物輸出を禁止した。なお、米国では好天に恵まれ生産量が増加。

【価格】
2010年は、世界で生産量が消費量を3年連続で上回り、世界的に需給が緩和するとの見込みや、米国の冬小麦の収穫、春小麦の順調な作付進捗により値を下げたものの、6月以降、カナダの天候不順による減産見通し、欧州北部から黒海沿岸にかけての高温乾燥による作柄不安で値を上げ、さらに8月上旬には黒海沿岸諸国の干ばつ等による輸出余力減退懸念や8月5日発表のロシアの穀物輸出禁止措置等を反映し、現在は7ドル/bu前半で推移。

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ついに、今月の世界小麦需給見通しから、供給不足に転落しました。

また、豪州でも、天候不順やバッタの被害で、国内の小麦生産が減少するという観測が出始めています。