リチウム サプライ&マーケット 2010

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上のグラフは、2009年における世界各国のリチウム生産能力です。[計155千t/年](出典:SQM)

JOGMECが、2010年1月27日及び28日に、ラスベガス(米国)において開催された、リチウム サプライ&マーケット 2010にいて、レポートしています。


・今後のリチウム需要は、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)及び電気自動車(EV)生産に左右されるとの見方が強い。

・これらリチウムイオン電池搭載車の市場予測を基にしたリチウム需要予測が発表された。(以下)

・2010年見込み・・・70千トン

・2015年見込み・・・120千トン

・2020年見込み・・・220千トン

・現在、リチウム生産は供給過剰であるが、2010年代半ば頃に需給がバランスすると予測している。

・現在の生産者の施設拡張により、2020年の稼働率は71%(生産能力:約265千t)、2025年では90%(生産能力:約285千t)、開発中のプロジェクトも含めると、2020年の稼働率は49%(生産能力:約380千t)、2030年でも稼働率は84%に留まり、当面は供給障害が発生しない。(SQM発表)

・リチウム資源量は世界全体で3,000~3,500万tと推定されるが、実収率を勘案すると、現時点では50%程度と考えるのが妥当。

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とりあえず、現状の予測は上のようなものですが、今後のハイブリッド車や電気自動車用電池の技術開発動向や、原油価格の動向によって、リチウムに対する需要が急拡大する可能性も否定できません。