2009/12 米・中古住宅販売 年率545万戸

２００９年１２月の米国の中古住宅販売と中古住宅在庫が発表されました。

12月米中古住宅販売は過去最大の落ち込み、駆け込み需要の反動

中古住宅販売戸数は前月比１６．７％減少して、年率５４５万戸となりました。
政府の住宅購入支援策の期限切れを前に、前月、大幅に中古住宅販売が伸びた反動が出たものと思われます。
２００９年通年では販売戸数は４．９％増の５１５万６０００戸となりました。

上の最初のグラフは、中古住宅販売の推移です。
拡大図は、以下のリンク（ＣＲ氏のブログ）を開いて、グラフをクリックしてください。
Existing Home Sales decline Sharply in December

ニ番目のグラフは、２００２年からの中古住宅在庫の推移です。

１２月の住宅在庫は前月比６．６％減の３２９万戸となりました。
中古住宅在庫の減少は良い兆候ですが、しかし、２００５年以前の平均値（２００～２５０万戸）と比べて、依然、高い水準に在ります。

三番目のグラフは、中古住宅在庫が販売数の何ヵ月分に相当するかという供給月数の推移です。
現在の販売ペースで７．２ヶ月分と、販売戸数が減少したために、前月から大幅に増加しています。
正常値は、６ヶ月程度です。

中古住宅の在庫の減少は、良い兆候ですが、数字に表れていない以下のような影の在庫が存在するために、注意が必要です。
１．銀行が差し押さえて、まだ、市場に出ていない物件
２．差し押さえ手続きが進行中、または、ローン返済が大幅に遅れている物件
３．高級なコンドミニアム（商業用不動産のため住宅としてカウントされていない。）
４．住宅売却予定者の売り控え（価格上昇を待っている）