2009年3Q ニールセン世界消費者景況感指数 86ポイント

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調査会社のニールセンが、2009年3Qの世界消費者景況感指数を発表しました。


・2009年3Qの世界平均の景況感指数は86となり、半年前の77から9ポイント上昇。直近の2Qからは1ポイントの上昇となった。

・ブラジルと主要なアジア市場では景況感が2Qから2桁成長し、米国では2007年以来の初めての上昇を示した。

・但し、楽観論が出始める一方で、世界的には消費者の節約志向は依然と続いている。多くの消費者は消費に慎重であり、お金を使うことに躊躇している。

・ニールセン世界消費者景況感調査は、世界54カ国30,500名以上のインターネットユーザーを対象に、消費者動向、主要な懸念事項、そして雇用情勢等を調査している。

・今回の3Qの調査で、景況感指数が最大の伸びを示した国は香港であり、2Qから14ポイント上昇し、韓国(13ポイント増)とブラジル(12ポイント増)が続いている。

・インド、インドネシアノルウェーは顕著に景気に楽観的な国民として世界ランキングの上位の座を維持したが、一方で最も悲観的な国民はラトビアと日本だった。

・香港報告「香港の消費者の間では、高価なチケットや不動産の購入、資産の回復などが見られ、財布の紐が弛み始めたことが感じられます。香港のハンセン株価指数が10 月に経済危機以前の水準にまで回復し、消費者は新しい洋服や家庭外での娯楽、テクノロジーや休暇といった必需品以外の消費を増やしつつあります」

・中国報告「第2四半期の調査では、景気が底打ちし回復基調にあると消費者が感じ始めていることが明らかになりました。さらに第3 四半期に入り、この楽観論が広がりを見せています。消費者は徐々に、経済が正しい方向に向かっていると感じています。中国の消費者は未だ外出してお金を使うことを躊躇していますが、新たな消費に意欲があることが調査結果に反映しています。新規事業や新商品の導入に注力している企業が、中国全土の消費を喚起する存在になるでしょう」

・ブラジル報告「ブラジルは世界で最後に不況に突入し、また不況を早期に脱した国であるため、ブラジルの工業製品は不景気前の水準に回復しています。また雇用情勢の改善に伴い消費も改善しています。更に2016年のオリンピックや2014 年のワールド・カップ開催、そして新エネルギーのプロジェクトにより、今後数年にわたり多くのインフラへの設備投資が保証されています。ブラジルは自国の将来展望に、強い自信を感じています」

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国によって強弱感の差はあるものの、2Qに実施された景気刺激策で、世界的に消費者景況感がゆっくりと回復し始めたようです。
それにしても、日本の景況感が54ヶ国中、最低というのは、考えさせられます。
元々、景気に対して悲観的に考える傾向にある国民ですが、これでは、消費が盛り上がらない訳です。

ちなみに、上位と下位五ヶ国は以下のとおりです。
1位インド
2位インドネシア
3位ノルウェー
4位ベトナム
5位ブラジル
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50位リトアニア
51位ポルトガル
52位韓国
53位ラトビア
54位日本