米・不動産投資家 サミュエル・ゼル氏へのインタビュー

8月30日(日)付けの日経朝刊に、米国の著名な不動産投資家であるサミュエル・ゼル氏へのインタビューが掲載されていました。

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--米住宅価格も底が見えてきたようだ。
「最悪期は過ぎた。だが、米経済のV字回復は無理だと思う。成長力がなくなったためだ。」

「住宅バブルはそもそも政府や議会に責任がある。低所得者層に住宅を買わせたのは持ち家優遇策であり、政府系住宅金融機関にサブプライムローンの債権を購入することを許可したのは米議会だった。」

--米国への投資戦略は変わるのか。
「現在、米国外での投資比率が15%。5年後に30%に高まるだろう。・・・今は、歴史的な転換点だ。パワーバランスや成長の中心が(米国などの先進国から)新興国発展途上国の方向に急速にシフトしている。」
「ブラジルは1億8000万人の人口を抱え、個人消費が成長している。エネルギーは自前で調達でき、中間層の教育水準は高い。まるでかつての米国を見るようだ。」

「ただ、(日本へは)投資しない。日本は海外投資や移民に門戸を全く開いていない。日本しか投資先がないのなら断固として戦うが、世界各国にチャンスがある。開放性、成長率、人口構成-何をとっても日本はブラジルと正反対の国だ」
日経新聞
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