石炭ガス化発電(IGCC)の特徴

石炭ガス化発電(IGCC)の特徴・・・クリーンコールパワー研究所より

【長所】
1.発電効率の向上
  従来の石炭火力の発電効率約42%に対して商用段階のIGCCでは48~50%の発電効率が見込まれます。
  この水準は、現在の石油火力発電とほぼ同等です。
2.適用炭種の拡大
  従来の石炭火力では利用が困難な灰融点の低い石炭に適合するため、調達コストの削減が図れます。
3.大気環境特性の向上
  従来の石炭火力と比べて、発電電力量(kWh)あたりのSOx,NOx,ばいじんの排出量が低減できます。
4.スラグの有効利用
  従来型石炭火力では,多量の石炭灰が発生しますが,IGCCではガラス状のスラグとして排出されるため容積がほぼ半減できます。またスラグは,セメントの原材料や路盤材等としてリサイクルが可能です。
5.温排水の低減
6.用水使用量の低減
【短所】
1.導入コストの増大
  従来型石炭火力よりも複雑で大規模なシステムであるために、初期の導入コストが増大する。
2.寿命の不明確性
  商用運転が始まったばかりであるため、実際の発電設備の耐久性・寿命が不明確である。