資源価格高騰は太陽光発電を有利にするか

社会経済研究所の星野優子氏が、資源価格が高騰した際に、既存のエネルギーと比較して、太陽光発電などの再生可能エネルギーが有利となるかどうかを、科学的に検証して報告しています。


 直感的には、石油や石炭、天然ガスなどの価格が高騰すると、それらを燃料とする火力発電よりも、自然エネルギーを利用する太陽光や風力発電の方が有利になると考えられます。

 しかし、星野氏の調査では、エネルギー価格が高騰すると、シリコンやガラス、鉄などの原材料価格も同時に高騰するために、太陽光発電の発電コストは、石炭火力とほぼ同じ程度、上昇するということです。

 一方で、原子力発電は、ウランの価格が高騰しても、全体のコストに占める原料価格の割合が小さい為に、発電コストはほぼ変わらなかったと述べています。

 私も、太陽光発電に関しては、色素増感型などの新技術が実用化されるまでは、コスト面で、既存エネルギーと競争することは不可能だと思っています。