米FRB、4兆円超す資金供給・短期金融市場

【ワシントン=小竹洋之】米連邦準備理事会(FRB)は11日、傘下のニューヨーク連銀を通じ、3回に分けて合計355億ドル(約4兆1000億円)の資金を短期金融市場に供給した。米同時テロ直後以来の大量資金供給となった8月10日と9月27日の380億ドルに次ぐ高水準を記録した。

 14日物で60億ドル、7日物で200億ドル、翌日物で95億ドルの資金を供給する公開市場操作を実施した。FRBサブプライム問題を発端とする金融不安が本格化した8月9日以降、必要に応じて潤沢な資金供給を続けている。(01:19)

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071011AT2M1102Q11102007.html

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FRBが三ヶ月連続で、合計1,115億ドル、約12兆円の流動性を短期金融市場に供給しても、金融不安からドル資金が取り難い状況が続いている。
その結果、欧米の金融機関は、金利差が縮小しても、円資金を調達してドル・ユーロに交換する円キャリートレードを続けざるを得ない。
他の通貨と異なって、ドル/円だけドル高になっているのは、このためで、短期的には、円安傾向が続くと考えられる。
当然、欧米の短期金融市場の混乱が収拾するまで、日銀は利上げを出来ない。
欧米の金融市場は、日銀の0.25%の利上げさえ許せないほど、脆弱になっている。