発電方法別エネルギー収支

発電方法別に産出エネルギー量を投入エネルギー量で割ったEPR(エネルギー収支)を比較してみます。

原子力: 76(遠心分離)
原子力: 24(ガス拡散)
石油火力:21
石炭火力:17
LNG火力:6
風力:   6
太陽光:  5

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出典:電力中央研究所

このように、遠心分離によって濃縮したウランを燃料とした原子力発電がエネルギーの効率的な利用という点では最も優れています。
原子力発電は、安全性確保や核拡散防止のコスト、老朽化した原子炉や核廃棄物の処理コストも考慮しなければなりません。その一方、二酸化炭素の排出が殆ど無い点や、原料のウランが廉価で入手し易い点など環境性能や経済性の面で優れていることもあって、今後、原子力発電の競争力が、次第に増していくものと考えられます。
原子力関連銘柄は長期的に強気であると言えます。

また、単純な比較はできませんが、最近、話題になっているトウモロコシエタノールは、EPRが1.3と非常に低くなっています。これは、製造工程の蒸留段階で多くのエネルギーを投入する必要があるためで、輸送・貯蔵などロジスティックの問題とともに、今後、トウモロコシエタノール普及への大きな障害となることが予想されます。