1970年~1973年 日本のCPI 景気指標との関係

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上の最初のグラフは、1970年から1973年までの日本の景気拡大期における、CPI(※)の前年同月比の12ヶ月移動平均の推移と景気指標との関係を表したものです。
点線は、株式投資に適したCPIの上限と言われている、4%のラインです。
※CPI:東京都区部持ち家の帰属家賃を除く総合
この時期は、全ての期間において、CPIが4%を上回り、最大では、20%を上回っていたことから、過激なインフレの時代であり、株式投資には適さなかったと言えます。

上から二番目のグラフは、同じ期間での日経平均株価の推移です。
名目では、株価が約二倍に上昇していますが、インフレによる物価変動分を除いた実質価格では、株価上昇率は、それよりも、低くなっていると考えられます。

上から三番目のグラフは、日本の過去の日経平均株価の上昇率を景気拡大期毎に示したものです。
1971年から1973年までの日本の景気拡大期においては、90%の上昇率でした。
過去6回の景気拡大期の中で、上から三番目の上昇率となっていますが、やはり、インフレ率を考慮すると実質的には、さらに、低い値となると考えられます。

【注意事項】
1.当記事における景気後退期は、米国債イールドカーブに逆イールドが出現した時から日本の鉱工業生産指数の反転までの期間とし、内閣府が発表している公式の景気循環とは異なります。
2.この時期における日本の鉱工業生産指数は、四半期ベースで発表されているため、その変化は、各四半期の最初の月(1月,4月,7月,10月)に発生したと見なして、グラフにプロットしています。