太陽磁場 4重極構造に変化する可能性が高まる

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上の図の左側が、通常の太陽磁場(2重極構造)で、右側が予想される4重極構造です。

国立天文台理化学研究所の研究者を中心とした国際研究チームは、太陽観測衛星「ひので」に搭載された可視光・磁場望遠鏡により、太陽極域極域磁場の極性が予想より早く反転しつつあることを世界で初めて捉えました。

その結果、太陽の北極と南極がともにプラス極となり、赤道付近に別のマイナス極ができるような、太陽全体の磁場が「4重極構造」になる可能性があるということです。



・観測結果は、太陽の内部で磁場を生み出すダイナモ機構の状態が、現代的な太陽観測が始まって以来初めて、変動を来していることを示しています。

・地球が寒冷であったと言われるマウンダー極小期ダルトン極小期には、太陽がこのような状況にあったと考えられており、今後の推移が注目されます。

・これらの研究成果は、これまでの太陽極域磁場の極性反転過程に対する認識に変更を迫る極めて重要な結果であり、2012年10月頃に北極域の集中観測を実施し、今後の推移を明らかにする計画です。

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太陽活動の変化は、農産物の生産量への影響も大きいので、今後の動向が注目されます。