南部スーダンの石油開発の行方

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上のグラフは、EIAのデータに基づいたスーダンの1998年から2008年までの原油の生産量と消費量の推移です。

JOGMECが、独立が決まったスーダン南部の石油開発の状況について、レポートしています。


・2011年1月に実施されたスーダン南部独立を問う国民投票の結果、南部スーダン7月に独立、アフリカ54番目の国家が誕生する見通し。

スーダンはアフリカ第6位の産油国スーダン原油は米企業が発見したが、内戦や制裁等により欧米石油企業は相次いで撤退。現在生産中鉱区の主な事業者は中国、マレーシア、インドなどアジア国営石油企業。原油(約49万バレル/日)の8割は南部で生産しており、輸出原油はアジア向け(6割は中国)

・南部独立後も外資企業の権益は保全される見通しである。Totalは南部における探鉱活動を再開させる見通しである。北部は紅海付近鉱区において天然ガスの探鉱開発を進めている。

・石油収入の配分、南北境界の一部やアビエ(Abyei)地区の帰属など未解決の問題も残るが、石油開発について南北は協調路線。スーダン国営Sudapetは保有権益の一部を南部国営Nilepetに譲渡するとともに人材育成・輸送インフラなどの面で南部に協力している。