中国当局者 今後10年で食糧供給は大きな試練に直面するとの認識

中国の当局者が、中長期的な食糧需給の見通しを報告しました。


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中国国家発展改革委員会の張平主任は開催中の全国人民代表大会(国会に相当)常務委員会への報告で「都市化や工業化、人口増を背景に食糧需要が増える一方、耕地の減少などで食糧増産は難しさを増している」と述べ、今後10年で中国の食糧供給は大きな試練に直面するとの認識を表明した。

 張主任は「2004年以降、中国の食料自給率は95%以上を保っている」と指摘。足元の食糧供給に不安はないとの考えを強調した。ただ、 20年まで95%以上の食料自給率を維持するには、生産量を現在より大幅に増やす必要があるとしたうえで「中国の食糧安全保障は厳しい挑戦に直面している」と訴えた。(日経新聞

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この報告を読むと、中国が2020年まで95%以上の食料自給率を維持するという目標を放棄したように感じます。

市場でも、2011年から中国によるトウモロコシの輸入量が拡大するという観測があり、中国は穀物輸入拡大と調達先の多様化に戦略を切り替えたのかもしれません。