コモディティのスーパーサイクルと負債拡大の関係

イギリスのエコノミストで、Longview EconomicsというコンサルティングファームのCEOであるクリス・ウォトリング(Chris Watling)氏が、コモディティのスーパーサイクルについて、レポートで解説しています。


1920年代以降の負債の拡大と商品の強気相場の関係を、グラフを交えて、非常に分かり易く説明しています。

・1920年代と、1950年代から1960年代は、米国の負債が拡大した時代であった。

・特に、1920年代は、FEDの緩和的な通貨政策、消費者ローンと住宅ローンの残高の急増、投機の拡大など、現在の状況と酷似している。

・負債が拡大すると、その後の1930年代以降と1970年代以降に、商品の強気相場が訪れている。

・商品価格の上昇幅は、1930年から1950年代には、689%、1970年から1980年代には、215%に達している。

・現在も既に商品の強気相場に入っているが、2008年の7月時点でも、底値から128%の上昇に留まっている。

・商品の強気相場に入ると、株式、債券ともに、価格の上昇は見られない。

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1980年代の商品ブームの価格データや資料は、努力すれば、なんとか入手できますが、1930年~1950年は、なかなか、手に入りません。
そろそろ、CRBの商品年鑑を購入して読み込むべきかなと、最近は、考えています。

注)クリス・ウォトリング(Chris Watling)氏は、大恐慌時代を含めて、歴史的な知識が豊富で、商品についても詳しいので、最近、注目しています。