上の最初の写真は、
京都大学が
佐世保重工業他と開発した浮体式洋上
風力発電プラットフォームの10分の1モデルです。
このモデルを用いた実験は、先日、
佐世保市において行われ、成功しました。
モデルの全長は12.5m(水中部分7m)ということですので、10倍のサイズの実機は、全長125mで、洋上に出る部分は、55mの大きな構造物となります。
発電量は、2MW級の大型
風力発電機を想定しての実験だということです。
浮体式洋上
風力発電は、世界第6位の広い
排他的経済水域を
保有する日本に、最も適した発電方法と言われ、他社も、様々な方式を研究開発中です。
上の二番目の図は、
三井造船昭島研究所が計画している浮体式洋上
風力発電のシステム概念です。
このシステムでは、沖合いの浮体式
風力発電機で発電した電力を、そのまま、陸上へ伝送するのではなく、発電した電力を使って、洋上のプラントで海水を
電気分解して水素ガスを発生させます。
さらに、事前に搬入しておいた
二酸化炭素と水素を化学反応させて、メタンガスを合成して、そのメタンガスをガスタンカーで陸地に輸送して、LNGと同様に発電などに利用します。
従って、陸地から遥か沖合いの
海上でも、
風力発電でエネルギーを生産できるという、利点があります。
いずれも、まだ、計画・実験段階ですが、今後の実用化が期待される技術です。