2003年 国連 世界水発展報告書

水問題に対する世界的な調査は、意外に少なく、最近では、2003年の国連による「世界水発展報告」が、最も信頼できる調査報告となっています。


●水の利用可能性に関してもっとも恵まれていない国と地域
クウェート(年間1人あたり10m3の水が利用可能)で、次いでガザ地区(52m3)、アラブ首長国連邦(58m3)、バハマ(66m3)、カタール(94m3)、モルジブ(103m3)、リビア(113m3)、サウジアラビア(118m3)、マルタ(129m3)、シンガポール(149m3)が続く。

●水資源に恵まれている上位10か国/地域(グリーンランドとアラスカを除く)
仏領ギアナ(年間1人あたり812,121m3の水が利用可能)、アイスランド(609,319m3)、ガイアナ(316,689m3)、スリナム(292,566m3)、コンゴ(275,679m3)、パプアニューギニア(166,563m3)、ガボン(133,333m3)、ソロモン諸島(100,000m3)、カナダ(94,353m3)、ニュージーランド(86,554m3)である。

●水質が最悪の国
ベルギーで、これは、基本的に低水準の地下水の水量と水質、および重工業による公害と不十分な排水処理のためである。
以下、モロッコ、インド、ヨルダン、スーダンニジェールブルキナファソブルンジ中央アフリカルワンダが続く。

●水質が良好な国
フィンランド、カナダ、ニュージーランド、英国、日本、ノルウェー、ロシア、韓国、スウェーデン、フランスである。

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総合的に見ると、良質な水が豊富に存在している国は、カナダ、ニュージーランドフィンランドだと言えます。
今後、水資源が貴重になる事を考えると、これらの国が、相対的に有利になると思います。
ちなみに、日本は、水質では世界5位ですが、一人当たりの水使用可能量では、182国中106位と、下位に位置しています。