2009年Q2 米・住宅ローンの遅延状況 (OCC&OTS)

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上の最初のグラフは、米国政府の通貨監督庁(OCC)と貯蓄機関監督庁(OTS)が発表した2009年2Q時点の住宅ローンの種類別遅延状況の推移です。大幅に遅延しているローンの数がカウントされています。

青色がサブプライムローン、緑色がAlt-A、赤色がプライムローンで紫色がその他のローンです。

拡大図は、以下のリンクを開いて、グラフをクリックしてください。
OCC and OTS, Foreclosures, Delinquencies increase in Q2

グラフを見て分かるように、サブプライムローンに関しては、遅延しているローンの数がほぼピークアウトしていますが、本来、信用度の高いはずのプライムローンの遅延が大幅に増えていることが分かります。
これは、失業者の増加などの雇用環境が影響しているものと考えられます。

二番目のグラフは、住宅の差し押さえ状況の推移を表しています。

青色が新規に差し押さえ手続きに入った件数、赤色が差し押さえ処理中の件数、緑色が差し押さえが完了した件数で、紫色がショートセールスの件数です。

グラフを見て分かるように、赤色の差し押さえ処理中の件数が急増していて、今後、大量の差し押さえの完了が発生して、これらが、最終的に中古住宅在庫としてカウントされることが、予想されます。

中古住宅の在庫が積み上がると、供給過剰によって、米国の住宅価格が再び下落に転じる可能性が高いため、今後、注意深く見ていく必要があります。