メキシコ カンタレル油田の急速な減退

イメージ 1

イメージ 2

上の最初のグラフは、世界第7位のメキシコ・カンタレル油田の原油生産量の推移です。
If We Can't Get Oil from Mexico . . .

Gregor氏によると、今年の初めに、日量86.2万バレルだった生産量が、約半年後の7月末には、58.8万バレルまで急減しています。

上のグラフを見ると、ほぼ、線形で減少しており、その速度は、月間3.5万バレル、すなわち、三ヶ月間で、約10万バレルが失われていることになります。

この直線を外挿すると、17ヵ月後には、カンタレル油田の原油生産量はゼロに落ちることになります。
おそらく、どこかの時点で、減少速度が落ちるとは思いますが、メキシコの原油生産が、深刻な状況に在ることは、間違い有りません。

米国のEIAのレポートによると、2007年に日量350万バレルだったメキシコの原油生産量は、2008年に日量319万バレルまで下落しました。
さらに、EIAの今年3月のレポートでは、さらに、下落が続き、2009年に290万バレル、2010年には、270万バレルまで落ち込むと、予想しています。

メキシコの原油生産量の減少で最も影響を受けるのは、メキシコからの大量の原油を輸入している米国です。

上の二番目のグラフは、米国によるメキシコ産原油の正味輸入量の推移です。
現在の下落速度を直線で外挿すると、2014年には、メキシコからの輸入量はゼロになります。

米国は、メキシコの替わりの原油輸入先を見つけなければなりませんが、それは、容易な事では有りません。