米国の4月の主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数(ケースシラー指数)は、前年比で、18.1%低下しました。
前月比ではマイナス0.6%となり、3月の同マイナス2.2%と比較すると、下落速度が縮小してきました。
上の最初のグラフは、1987年からのケースシラー指数の推移です。
青い線が、10都市の指数で、赤い線が、20都市の指数です。
青い線が、10都市の指数で、赤い線が、20都市の指数です。
住宅価格は、今後も、下落速度を落としながら、長期的に下落傾向を続けると予想されます。
二番目のグラフは、米・財務省が金融機関に対して行ったストレステストで、前提としたケースシラー指数の予測シナリオです。
緑の線が基本シナリオで、青い線が悲観シナリオで、実際のケースシラー指数は、赤い線で表されています。
現在までのところは、住宅価格の下落ペースは、基本シナリオよりは悪く、悲観シナリオよりは、良い状況であることが分かります。
三番目のグラフは、ケースシラー指数(10都市)の年率換算での変化の推移を表したものです。
1990年代の傾向を見て分かるように、住宅バブルが弾けた後は、住宅価格がV字回復することは無く、5年ほど小幅な上下を繰り返した後に、本格的に価格が回復することが分かります。
今回の場合でも、同様に、住宅価格の回復には、5年以上の時間が必要であると考えられます。