ベトナム 10年後には、米の輸出余力を失う可能性

世界第二位の米の輸出国であるベトナムが、10年後には、輸出余力を失う可能性があるというニュースです。


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農業地方開発省の栽培局は、国内のコメ生産が10年後には国内市場向けで手一杯になり、輸出に回せなくなる可能性を示唆した。

ベトナムは現在、年間約400万~500万トンのコメを輸出。タイに次ぐ世界第2位だ。しかし国内需要の増加と稲作地の縮小で、2020年にはその地位を維持するのは難しいと指摘している。

国営ラジオVOVニュースサイトによると、国内最大の穀倉地帯メコンデルタの2007年の収穫量は約1,900万トン、作付面積は190万ヘクタールを超えていたが、20年には収穫量は2,100万トンとあまり伸びず、作付面積は180万ヘクタールに減少することが予想されるという。これに対し、20年までに同地域の人口は300万人、全国の人口は1,300万人それぞれ増加する見込み。

一方で、ベトナム産のコメの価格が、世界平均を約20%下回っており、他国産に比べて利幅がはるかに小さいという。

ホーチミン市農林短大のファン・フー・ヒエン教授は、収穫力向上のため、機械化をはじめとする農業近代化促進を提唱している。(NNA.Asia)
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原油価格の上昇による輸送コストの拡大も考え合わせると、海上輸送を使った穀物の貿易が、今後、大幅に縮小する可能性があります。
海外の食料に依存している日本は当然、影響を受けますが、それ以上に、米などの輸入穀物に依存しているアフリカや中東諸国は大きな打撃を受ける事が考えられます。