2009/6/15のイールドカーブ

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イールドカーブの形状】
形状は、順イールドですが、1年のところで、直線の傾きが大きく変わっています。
これは、1年以下の短期ゾーンが、現下の金融緩和と景気低迷を反映して、低い金利を維持している一方で、中期から長期ゾーンは、今後の景気回復期待と、国債の大量発行による需給悪化を懸念して、金利が上昇しているからです。

特に、一ヶ月前のイールドカーブと比較すると、中期ゾーンの金利が大きく上昇しています。
長期に続いて、中期ゾーンの金利が上昇する動きは、景気の回復過程としては、順調な流れです。
今後、さらに、景気回復期待が高まることによって、中期に続いて、短期ゾーンの金利が上昇し、その時は、債券から株式にコアの資金が流れると考えられます。

現在のイールドカーブ形状と動きは、金融市場の安定化を示しており、一時的に、株価が下げても大きく崩れる可能性は少ないと思います。

また、今月も長短金利差が拡大しているので、このイールドカーブを利用して、金融機関は利益を上げ易くなっています。

金利の水準】
10年債の金利は、一時、4%まで上昇し、現在は、3.71%になっています。
過去の景気回復過程における株価と金利を比較してみると、現在のS&P500指数は、927.3ですが、ITバブル崩壊後の2003年5月19日のS&P500指数は、920.73で、その時の、長期金利は、3.46%と、株価・金利ともに現在とほぼ同水準でした。(Stock Chart参照)
従って、現在の長期金利は、妥当な水準であり、株価と比較して、それほど、大きな金利上昇が発生しているとは、言えません。
住宅ローン金利の上昇などの副作用は有りますが、今後、4%を大きく超えて行かない限り、心配する必要は無いと思います。

短期債の金利は、前月とほぼ同水準です。
3ヶ月債の金利は、0.02%下落して、0.16%になっています。

【景気の底と株価反騰時期の予測】
前回と変わらず以下のとおりです。
・2008/3/18にイールドカーブのスティープ化(ノーズダイブ)を観測
・2009年1Q-2Q(3月から5月)が景気の底(5四半期後)
・2009年2Q-3Q(6月から8月)に株価反騰(6四半期後)

【投資の履歴】
・2009/3/18に株式購入