変動型住宅ローンOption ARMの問題点

イメージ 1

上のグラフは、クレディ・スイスが作成した変動型住宅ローンの変動時期と金額の推移です。

拡大図は、以下のリンク(CR氏のブログ)を開いて、グラフをクリックしてください。
Option ARMs, Paying $98 a month on a $350 Thousand Mortgage

棒グラフの色は、ローンの種類を表しています。
水色は、非証券化ARM、黄色は、Option ARM、青色は、サブプライム、緑色は、Alt-A、灰色は、プライム、海老茶色は、エージェンシー債です。

横軸は、住宅ローンの返済額が変動する年月を表しています。
縦軸は、変動時に増加する返済額の合計を表しています。

折れ線グラフは、増加する返済額の累計を表しています。

この中で、Option ARMは、月々の支払額が変動するタイプの住宅ローンで、Recastと呼ばれています。
Option ARM以外の住宅ローンは、利率が変動するタイプの住宅ローンで、Resetと呼ばれています。

今後、大きな問題となるのは、このOption ARMと呼ばれるRecast型住宅ローンです。
グラフを見ると、2010年の後半から2012年にかけて、Option ARMで大量の支払額の増加が見込まれています。

この時期に、増額した住宅ローンを支払う事が出来ずに破綻する人が続出することが予想されます。

Option ARM以外のReset型住宅ローンの場合は、利率を低く抑えて、借換を促進することによって、破綻を抑えることが出来ると言われています。

なお、米・大手銀行のウェルズファーゴは、「2012年までに、大幅なRecastの到来は無い。」と表明していますが、上のグラフと比較すると、矛盾しています。
従って、米・大手銀行の潜在的な損失は、このような中に、隠れていることが予想されます。