このように、イールドカーブがスティープ化した原因は、左側の短期債が、景気の低迷を反映して、低い金利でフラット化し、右側の長期債が、国債の需給悪化懸念から売られて、高い金利でフラット化しているからです。
二番目のグラフは、この、1977年からのイールドスプレッドの推移を表したものです。
拡大図は、以下のリンク(CR氏のブログ)を開いて、グラフをクリックしてください。
Record High Yield Curve, Rising Mortgage Rates
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Record High Yield Curve, Rising Mortgage Rates
このグラフを見て分かるように、過去二回の景気後退では、景気後退が終了した後に、イールドスプレッドが拡大しています。
これは、景気刺激を目的に、長期金利が上昇し始めた後にも、FRBが低金利を長く維持したことによります。
これは、景気刺激を目的に、長期金利が上昇し始めた後にも、FRBが低金利を長く維持したことによります。
今回も、FRBは同様な政策を取っていることから、イールドスプレッドはさらに拡大することが予想されます。
このようなイールドスプレッドの拡大の結果、いくつかの影響が出てくる事が予想されます。
1.長短金利差の拡大によって、金融機関の利益が出やすくなります。景気後退の悪影響もありますが、2Qの銀行決算もそれほど悪くないことが予想されます。
2.事業会社の借り入れコストの増大。景気の底に近い現在は、あまり、影響がありませんが、今後、設備投資が行い難くなるため、景気回復のマイナス要因になります。
3.住宅ローン金利の上昇。低迷している住宅市場に対して悪影響となり、景気回復の足を引っ張ることになります。