NASAの研究によると、地表におけるオゾン濃度の上昇で、米国の大豆生産に年間、20億ドルの被害が出ているとのことです。
・19世紀から20世紀初頭にかけては、地表オゾン濃度が低かったので、25%増えても影響は少なかった。
・しかし、最近では、僅かな地表オゾン濃度の増加でも、農作物の成長を阻害する影響が出てしまう。
・成層圏の中のオゾンは、地球を有害な紫外線から守る有益なものであるが、地表のオゾンは、植物の呼吸に有害となる。
・特に中西部の夏の猛暑と人工的な排気物が作用して、地表オゾン濃度が数十年に渡り次第に高くなっています。
日本でも、地表面付近のオゾン濃度が上昇しており、すでに夏季には農作物の葉の表面にオゾンによる可視障害が発現しており、おそらく収量も低下していると思われます。
農作物の収量に対するオゾンの影響調査は、日米ともに、まだ、始まったばかりのようです。